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『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』イグニス役・細貝圭 インタビュー

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テレビ東京系で放送中の『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』。今年で誕生25周年を迎えた<TDG>の呼び名で人気の「平成三部作」筆頭作品『ウルトラマンティガ』の真髄を継ぐものとして企画され、『ティガ』の要素を抽出しつつも新たな世界観を構築した記念作である同作のBlu-ray BOX VOL.1が12月24日にリリースされた。そこで、“謎の腕利きトレジャーハンター”イグニスとして出演中の細貝圭さんを直撃。出演が決まったときの思いから、共演者たちとのエピソード、イグニスにとっても物語全体にとっても非常に重要だった第21話、22話まで存分に語ってもらった。

──『ウルトラマントリガー』に出演が決まったときの思いを改めてお聞かせください。

細貝出演のお話があったときは、びっくりしました。『海賊戦隊ゴーカイジャー』に出演してから10年越しで特撮に、しかも日本で一番歴史が長いウルトラマンに出させていただけるなんて、夢にも思っていなかったですから。それで、マネージャーにどんな役なのか聞くと、プロットにトリガーのアニメの絵があって、背中ごしに僕が演じる変身後の「トリガーダーク」がいる構図を見せられ、「この役らしいよ」と言われて。自分がウルトラマンに変身できちゃうなんて、わくわくでしかなかったですね。しかも、ゴーカイジャーのときの坂本浩一監督がじきじきに指名してくださったと聞いて、さらに驚きました。

──坂本監督とはどんなやりとりをしましたか。

細貝衣装合わせのときに久々に監督と会って、「監督、設定を見て俺のこと思い浮かべただけでしょ?」と聞きました(笑)。プロットを見た時点で、僕がゴーカイジャーで演じたバスコ・タ・ジョロキアとかなり似ている設定だと感じたので。最初は監督も手探りでしたし、僕自身もバスコに少し寄ってしまう部分もありましたが、台本を終盤まで読んで、物語が進んでいくにつれて、視聴者の方々の中ではその印象がどんどん消えていくだろうという確信があったので、逆に最初はバスコと重ねあわせて観てくれたら良いなと思ったくらいです。

──実際に放送されてみると、反響はいかがでしたか。

細貝僕自身、全く考えてもみないことだったんですが、イグニスがユナ(豊田ルナ)の部屋に忍び込んでいくシーンをピックアップされて、「なんだ、変態親父かよ」「女子高生の部屋に不法侵入するおじさんはやばいだろ」みたいな感じで盛り上がっていたんですよ(笑)。びっくりしましたが、言われてみれば、確かにそれはそうだなと(笑)。視聴者の反応は毎回面白いですね。

──毎回放送後にSNSの反響などをチェックするのですか。

細貝見てます(笑)。皆さんがどう観て、どう受け止めたかは気になるので。

──実際に演じられてみて、イグニスをどんな人物だと思いましたか?

細貝イグニスは、想像もつかないほどの悲しみや辛さ、苦しさを心に秘めている人間じゃないですか。でも、すごく辛いことを抱えて生きてきた人って、日常生活では案外笑っていることが多いんじゃないかと思うんです。本当に辛いことがあった人のほうが、人には話さないし、表面に負の感情を出さない気がするんですよ。いろんな辛さを乗り越えているからこそ、自分の気持ちを隠すように、表面上はあっけらかんとした立ち居振る舞いができるのかなと思いましたね。それに、イグニスはきっとリシュリア星にいたときから、仲間も多くて明るい良いやつだったと思うんですよ。自分の住む惑星を滅ぼされ、一人だけ生き残ったなんて、あまりに悲しすぎるじゃないですか。想像を絶する悲しさを経験しているから、あえて明るく振る舞うことができる、強い人間だなという印象ですね。

──深い悲しみを背負っているのに、イグニスが登場すると、ワクワクする楽しさ、明るさがありました。笑いのパートを担っている意識もありましたか。

細貝そうですね。視聴者の皆さんが「フラッとやって来る、何も考えていない明るいトレジャーハンターおじさん」ととらえてくれて、ミスリードできたら、作品としても楽しくなるだろうと思っていました。だからこそ、ちょっとクスッとするところは監督と話して、アドリブを入れさせてもらったり、セリフもちょっと変えさせてもらったり。役の奥行や広がりが出るに越したことはないので、お笑い部分はかなり楽しんでいます(笑)。

──アドリブは例えば、どのあたりでしょうか。

細貝ちょこちょこあるんですよ。セリフを変えてやってみたら、監督が「それ、いいね」と盛り上がってくれて。武居正能(たけすえまさよし)監督の回では、イグニスが怪獣の背中につかまって、下でケンゴ(寺坂頼我)が「スマイル、スマイル~」みたいに言うんですが、それに対して「スマイルしてられるかよ~!」みたいに返すのもアドリブですね。

──8話で隊長の頭をマッサージするシーンなども、もしかして?

細貝ああいうところもだいたいアドリブですね。(『ウルトラマンZ』でメイン監督を務めた)田口(清隆)監督の回には特にアドリブが多かったですね。「自由にやってよ」みたいに言われることが多かったから。僕とハルキ(平野宏周)がぶつかって書類が散らばるところも、カメラを回す直前に、僕がハルキに「ぶつかって書類をぶちまけてみて」と言ったり。

──アドリブは現場のやり取りの中から生まれていくのですか。

細貝そうですね。特に田口監督の場合は僕だけじゃなく、みんな自由にやって、それがオッケーになって「大丈夫なのかな、良いのかな」と不安になるっていう(笑)。すごく楽しかったです(笑)。

──イグニスにとっては、辛い過去が見えてくる16話も特に重要な回でしたね。

細貝そうですね。越(知靖)監督の16話では、イグニスの過去が説明されますし、自分もフラッシュバックで過去にさかのぼり、心情的な部分を丁寧に表現しなければいけない回だったので、監督ともいろいろ話をして大事にやらせていただきました。イグニスのバックボーンがしっかりしていないと、何も伝わらないので。

──ゴーカイジャーのバスコといい、今回のイグニスといい、一見悪役に見えて、つかみどころがない役は、細貝さんの十八番ですね。

細貝狙ってやっているわけではないんですよ(笑)。でも、悪役とかがホント、多いんですよね。違う作品でも演じるのはだいたい悪役で、今年は舞台も3本やりましたが、悪役しかやっていないですもん(笑)。本当はめっちゃヒーローをやりたいんですけどね(笑)。

──(笑)。悪役をやる面白さはどんなところですか。

細貝悪役は、人によって解釈の仕方がいろいろあるところが面白いと思います。誰かひとりが悪だと感じたとしても、みんながみんな悪だと思うわけではなく、とらえ方は人それぞれですから。バスコも悪役と言われますが、悪をやっている意識はバスコにはないわけですよ。自分の中ではあれが正義なので。そういった意味で、視聴者にとっても、キャラクターの見え方が二転三転する状況が楽しいんですよね。戦隊レッドとか仮面ライダーとか、ど真ん中のキャラの場合、みんな信頼するけど、二転三転を楽しめるのは悪役ならでは。その揺さぶりが、演じていても楽しいんですよ。

──イグニスの象徴的シーンとして、感情が高ぶるとリシュリア星の証が顔に浮かび上がる表現がありますが、あのアップはそこだけ別撮りするのですか。

細貝最初はCGだったんですが、途中タトゥーのシールになったんですよ(笑)。だから、一時は顔に貼っていて、途中からまた無くなっていました。あれはなんだったんだろう? でも、あのイグニスの紋章のボディステッカーは、EXPO(ウルトラヒーローズEXPO2022 ニューイヤーフェスティバル)でも販売するらしいですよ(笑)。

──21・22話はイグニスにとって非常に重要な回でしたが、どんな思いで臨みましたか。

細貝イグニスのすべてが詰まった集大成の回だと思ったので、納得いくまで監督と話しました。たとえば、ケンゴと共闘した後、アキト(金子隼也)とユナのもとに合流するとき、僕が変身してユナをさらっていくシーン。辻本(貴則)監督には「笑いながらニヤッとしてユナを奪ってほしい」と言われたんですが、僕は「無理です。この時点ではすでにGUTS-SELECTの3人のことも仲間として大好きだし、その一方で、自分の星のために苦肉の策としてユナを奪わなければいけない、辛い状況だから」と。監督にはもっと深い思惑があったのかもしれませんが、僕は「辛いけど、やるしかないという気持ちを顔にも出したいです」と伝えて、監督もそれを受け入れてくれました。

──イグニスの葛藤について、どのように解釈していましたか。

細貝1回死んでしまった人間を復活させるのって、反則技じゃないですか。本当は、日常生活で何が起きても受け入れて、進んでいかないといけない。前に進むべきだとはわかっている。それでも、もし取り戻せるものがあるならば、自分が心を開いて仲間だと思っていた人間すらも切り捨てて、やっぱり過去にすがりたいという葛藤だったのかな、と。

──もし、ご自身が同じ立場なら、どういう選択をしますか。

細貝いやー難しいですね。究極ですね……。日常生活の中でもささやかな葛藤はありますが、どうなんですかね。前には進みたいですけど……たぶん僕はめっちゃ悩んじゃいます(笑)。でも、「あのとき、もし別の道を選んでいたら」と思うことはあっても、自分の決断は後悔しないようにしたいです。

──21話・22話のラストゲームを経て、ケンゴたちとイグニスの関係性にどんな変化があったと思いますか。

細貝ケンゴは最初からずっとイグニスを信じていたけど、アキトとユナ、特にアキトは警戒していたし、信じていなかったので、ラストゲームを経てアキトと一番心が近付いたんじゃないですかね。別れ際、一番悲しそうだったのもアキトだったし。

──イグニスとアキトの関係性に萌えるファンも多そうです(笑)。

細貝あいつ(金子隼也)は現実世界でもそうなんですよ。15話ぐらいまで、マジで心を開いていなくて(笑)。めちゃめちゃ人見知りらしいんですね。撮影の序盤なんかはアキト、ユナ、ケンゴの3人もロケなどで全然しゃべっていなくて、「この子達、大丈夫かな」と思うくらいだったんです(笑)。その中でも特にアキトが一番みんなに対して心を閉ざしている感じで、僕が話しかけても、会話が一瞬で終わるんですよ(笑)。それが、本当に心を開いた瞬間、もう可愛くて可愛くてしょうがないんですよ(笑)。トリガーは大きな家族なんですけど、中でもアキトが一番心を開くのが遅かったし、一番なつきましたね。

──金子さん(アキト)が心を開いたのは何がきっかけだったのですか。

細貝お酒の話をしたら、にこにこしゃべりだして。でも、その前に、2人のシーンの合間に心を開くきっかけがあったんですよ。僕がキーを渡していて、カットがかかって、あいつがまだキーを持っていたから「おまえ、返せよ~」とじゃれてみたら、それがめちゃめちゃ嬉しかったらしくて。この前も誕生日だったから、LINEして何が欲しいか聞いたら、「圭さんが(一緒に)飲んでくれるならそれがプレゼントです」と。めちゃくちゃ可愛いやないかい! と(笑)。

──『ウルトラマントリガー』の中で一番好きなセリフもしくは場面を教えてください。

細貝これはご本人にも伝えたことですが、お気に入りは、テッシンさん(水野直)がヨリで映ったときの、何が何でも爪後残してやるっていうアピール。面白いし、素敵だし、大好きです(笑)。一瞬なのに、画の圧がすごいですもん(笑)。たとえ短いシーンでも、命を懸けて全力でのぞむ年上の水野さんの仕事の向き合い方は、勉強になりましたね。叫びすぎて、声が出なくなっちゃったこともあるんですよ。後からアフレコでやればいいからと、何回も止めたんですが、出ない声をふり絞って全力でやるんです。そういった熱量、みんなを引っ張ろうという気持ちは、絶対失っちゃいけないものだと思います。ただ、水野さんには、ご自分の年齢を考えてほしいんですけどね(笑)。

──この作品の一番の魅力とは。

細貝ズバリ「仲間」ですね。なにせ僕たちはすごく仲が良いから。その仲の良さは作品にも反映されているはずですから。

──チームの仲の良さの秘訣はどんなことでしょう。

細貝「俺が俺が」とスタンドプレーででしゃばる人がいないことかな。みんなバランサーで、人のことを考える人たちだし、根本優しいですし。ヒマリちゃん(春川芽生)が大きな声で急にボケ始めて、テッシンさんがツッコんで。それでいて、テッシンさんは自分が一番ボケたい人でもあるので、みんな一斉にツッコミにまわって……というのがよくあるパターンですね。僕ら大人がバカやっているときは、若い子たちが大人になる、絶妙なバランスです。あとはやっぱり優しいポンコツの隊長(タツミセイヤ/高木勝也)の存在がでかいです(笑)。僕ですか? 僕はみんなにイジられています(笑)。

──今後の目標をお聞かせください。

細貝イグニスが今後のいろいろなウルトラマンシリーズに出ることですね。他の世界観に出没するのは、『ウルトラマンオーブ』の宿敵・(ジャグラス)ジャグラーが『ウルトラマンZ』 でやっていますが、ジャグラーとイグニスで共演できたら良いなとも思います。

──最後に、Blu-ray BOX発売を記念して、ファンの皆さんへのメッセージをお願いします。

細貝『ウルトラマントリガー』は僕たちのいろんな思いが詰まった作品で、Blu-ray BOXで改めて見直していただくと、どこがアドリブかとか、仲が良いから生まれたセリフや表情、掛け合いなども見つけてもらえのではないかと思います。チームの結束力や関係性の変化などもぜひ観察して楽しんでください。

PROFILE

細貝圭(ほそがい・けい)
10月10日生まれ。東京都出身。主な出演作に、舞台『ミュージカル・テニスの王子様』日吉 若役、『戦国BASARA』真田幸村役、特撮『海賊戦隊ゴーカイジャー』バスコ・タ・ジョロキア役など。

(文:田幸和歌子)

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