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「TDG25周年キャンペーン」大好評実施中! 真地勇志(ウルトラマンティガの声)スペシャルインタビュー

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『世界の果てまでイッテQ!』や『秘密のケンミンSHOW極』など、数々のバラエティ番組での軽妙な語り口でお茶の間に親しまれているナレーターの真地勇志さん。円谷プロ作品では、『電光超人グリッドマン』のナレーターを皮切りに『ウルトラマンティガ』ではウルトラマンティガの声を演じたことで知られているが、今回、『ティガ』25周年を記念して特別インタビューが実現。『ティガ』をはじめ、『ダイナ』、『ガイア』とTDG三部作に中心に、円谷プロ作品への思いを語っていただいた。

完成映像を観たとき、ティガの映像と共に「芝居としての掛け声」を感じ取ることができて、思わず感動してしまいました。

ヒーローショーでの経験

──ウルトラマンシリーズ自体は、かねてよりご覧になっていましたか?

真地僕の世代だと『ウルトラQ』、『マン』『セブン』で、当時のオンエアも観ていたと思いますけど、どちらかといえば再放送での記憶が強くありますね。怪獣だとピグモンやカネゴンとか、ああいうユーモラスなキャラクターが好きでした。あとはなんといってもバルタン星人がカッコ良かった。作品だと『セブン』はストーリー性が高くて、子どもながらに物語の世界観に没頭しました。当時はお話の細かい部分まではよく分かってなかったと思うんですが、何か不思議な感覚に陥るというかね。それから『セブン』は最終回が印象的だったんですよ。クライマックスでシューマンのピアノ協奏曲(イ短調 作品54)が流れるでしょう。ダンとアンヌの関係性を描いたあのくだりには衝撃を受けました。後の『ティガ』のダイゴとレナの関係性は、ダンとアンヌにどこか通じるところがありますよね。

──そんなウルトラマンの原体験をお持ちの真地さんですが、若い頃は何でもヒーローショーでスーツアクターをされていたとか?

真地ええ。18歳くらいの頃ですね。僕はアクション俳優の倉田保昭さんに弟子入りして、その後、別のアクションクラブに移ったのですが、その時代に他社のヒーロー番組の撮影やショーをやりながら、応援でウルトラマンのショーにも参加していたんですよ。

──え、じゃあ、ウルトラマンティガの声を担当される以前に、実際にウルトラマンを演じられていたわけですか!?

真地そうなんです。『ティガ』の時に言われましたよ。「スーツアクターとしてと、声の出演と両方やったのはお前だけだ」って(笑)。

──では、せっかくなのでショー時代のエピソードもうかがえればと思います。

真地セブンやタロウ、レオ、80辺りは演じた記憶がありますね。他社のヒーロー作品とは勝手が違う部分もありましたけど、それもまた新鮮でした。サイン会があったのでウルトラサインも覚えましたよ(笑)。大変でしたけどね。ウルトラマンの場合、素材がウエットスーツなんですよ。だからとにかく夏場は暑かったですね。それと、ウルトラマンだけじゃなく、怪獣も演じました。レッドキングをはじめ、他にも何体かやったと思います。それからピグモン。これ(ピグモンの手のブラブラ)もやりましたよ(笑)。

──ショーの立ち回りもかなり大変だったんじゃないかと思いますが、いかがでしたか?

真地実際、ウルトラマンと怪獣の両方をやってみて分かったんですが、怪獣って一人じゃ立ち上がれないんですよね。立ち回りの最中に僕がウルトラマンだとしたら、一度投げ飛ばした怪獣を「せいの行くぞ!」と声を出して引っ張り上げるんですよ。それも揉み合っているように見せながらね。当時はそうした苦労が多々ありましたけど、子どもの頃に夢中で観ていたわけですから、ウルトラマンを演じることができて、本当にいい思い出になりました。

──その後、ナレーターを務めた『電光超人グリッドマン』で、円谷プロ作品に初参加となります。

真地『グリッドマン』は、事務所から「円谷プロで新しく始まる作品のナレーションに選ばれたから」と聞いて、これは嬉しかったですよ。ショーでウルトラマンを演じたときもそうでしたが、今回はウルトラマンの生みの親である、円谷プロさんと直接お仕事できるわけですからね。内容的にも、当時はWindows95が出る前でしたけど、コンピューターを題材にしていて、時代を先取りした感じがありましたよね。主人公は子どもたちで、そこがまたウルトラマンシリーズとは違うテイストもあって、「へぇ、今の子ども番組はこういう風に作っているんだ」と関心しましたよ。

──ナレーターとしてはどういった心持ちで収録されたのでしょうか?

真地ナレーションは、番組を観てくれる子どもたちにどういうイメージを与えるか、といった役割もありますから、その辺りはちょっと考えましたね。明る過ぎても行けないし、暗過ぎてもいけない。特に僕の世代だと、どうしても頭の中に『ウルトラマン』のナレーターの浦野光さんの印象があるものだから、ちょっと中立的な感じを意識しました。あとは、観ている子どもたちをワクワクさせたり、「次はどうなるんだろう?」と期待感を煽るようなところも、工夫してやっていた気がしますね。

──『グリッドマン』は、2018年に『SSSS.GRIDMAN』としてアニメ化されたのを機に、再び脚光を集め、今もとても人気の高い作品です。

真地いや、そこはやっぱりファンが後押ししてくれたからでしょうし、未だにそうやって取り上げられ、続いていくのはとても素晴らしいことですね。ウルトラマンシリーズもそうですけど、常に歴史を絶やさずに夢を与え続けているところは本当に円谷プロならではだと思います。

現場に着いて初めて知ったウルトラマンティガ役

──ここからは本題の平成三部作・TDGについてお聞かせください。まずは『ウルトラマンティガ』では、ティガの声ということですが、どのような意気込みで臨まれましたか?

真地いや、これはひとつ忘れられない話があるんですよ。最初に事務所からは、単に「ウルトラマンの仕事です」とだけ聞かされていて、まさかティガの声をやるなんて一切何も知らずに、スタジオに行ったんです。そうしたら、ものすごくたくさんの人がいて「なんだろう?」「どんな仕事なのか?」と思って、通りがかったスタッフを捕まえて「今日、僕は何をするんですか?」と聞いたら、「えっ?」となって(笑)。すぐに小山(信行)プロデューサーと電話で繋いでもらったところ、電話越しで「そういうことだから」と言うんですよ。それじゃ、何が何だか分からないじゃないですか(笑)。「え、どういうこと?」とさらに突っ込んで聞いたところ、そこで初めて小山さんから「ウルトラマンをやってもらうんですよ」と伝えられたんです。

──収録の直前に知ったんですか!?

真地そうなんですよ。「今度、新しく始まるウルトラマンティガの声を真地さんにやってもらいます」と聞いて、いや、これは驚きましたよねぇ。「そんなことあるのか!?」って思いましたよ。そんな急に「やってもらいます」なんて言われても参ったなぁって(笑)。まぁ、とりあえず状況は把握できたから「よろしくお願いします」と第1&2話の松原信吾監督にご挨拶してブースに入って収録を始めることになりましたけど。収録自体は、第1&2話の戦闘シーンの映像が出来上がっていて、それを観ながら声を当てるというやり方でしたね。

──ティガの「チャ!」という掛け声についてはどのようにして決まったのでしょうか?

真地ウルトラマンなら「シュワッチ」とかありますけど、松原さんに「どういう声にしますか?」と相談したら、松原さんが英語の「Do」にシュワッチの「ワッチ」を付けて「ドゥワッチ」を考案されました。松原さんも一緒にブースに入って「よーい、スタート!」の掛け声で僕が「ドゥワッチ!」と言ってね。それを何度も何度もやって、ようやくOKが出たんですけど、声自体はリバーブをかけて加工したので、一生懸命「ドゥワッチ」と言っていたはずが、全然そうは聞こえなくてね。内心、「いや、これは録り直しかなぁ……」と思ったんですが、松原さんが「今のでいいよ」と。それが今も知られているティガの掛け声が決まった瞬間です。その後、第1&2話の映像を観ながら必要な箇所に声を入れていきました。ただ、これには後日談がありましてね。

──と、言いますと?

真地次の収録が村石(宏實)監督の第3&4話だったんですけど、スタジオ入りしたら、「第1&2話をもう一度入れてください」と言われたんですよ。聞けば、関係各社から「ティガが大人し過ぎる」という意見があったらしく、確かに松原さんはのべつまくなしに入れるつもりがなくて、最初のアフレコでは要所要所、ポイントでしか入れていなかったんです。それを村石さんから「不要な箇所はこちらの判断でカットするから、とりあえず入れられるだけ入れてください」と。それで、第1&2話を録り直してから、第3&4話の収録した、という出来事がありました。

──では、当時は2話持ちで各組毎にアフレコに通われていた感じだったんですね。

真地ただ、それも10本くらい録ったタイミングで、音効さんから「もう充分声のパターンをいただいたので、毎回入れなくても大丈夫です」と言われて、途中からは素材の使いまわしになりました。「やっつけ」、「やられ」、「受け」「決め」……と全て分けられると。ただ、いつもと違う動きとか、素材の中で合わない場合には呼ばれることがあって、その後も何度か新規に収録を行っています。確か……カラスみたいな宇宙人がいましたよね?

──第13話のレイビーク星人ですね。村石組です。

真地そうそう。あれはティガが初めて等身大で戦うエピソードだったでしょう。それで、声のテイストを変えるということで(収録に)行ったんです。

──実際にご自身の声が付いたティガの映像をご覧になっていかがでしたか?

真地アフレコで画に合わせて「ディア!」「ダーッ!」とか叫んでいましたけど、その時点ではお話の全体像は見えていないんです。それがひとつのエピソードを通して観たときに、ティガの映像と共に「芝居としての掛け声」を感じ取ることができて、自分でも思わず感動してしまいました。「受け」の声とか悩んだりした部分もあって、一生懸命やったつもりだし、自分がウルトラマンになるという、ある意味、小さい頃からの夢が叶った瞬間でもあります。それはやっぱり感動の一言でしか言い表せないですね。

──オンエアをご覧になって印象的なエピソードがあればお聞かせください。

真地視聴者としても毎週楽しみに観ていましたが、初期だと第3話のキリエル人の回に高野浩幸さんが出演していらしたのが印象深かったですね。僕らの世代だと、少年ドラマシリーズの『なぞの転校生』の主人公ですよ。それから後半でよく覚えているのが「ウルトラの星」(第49話)です。

──1966年当時の円谷プロが舞台で、初代ウルトラマンとティガが共演するエピソードですね。

真地そう、『ティガ』の中ではちょっと毛色の変わった話でしたけど、あの回に金城哲夫役で出演していた沖田浩之くんは、実は小学校の同級生なんですよ。その後、亡くなってしまったのはとても残念ですが、この時は彼と共演できたような気がして、今もとても思い入れのある回です。あとは最初にも少し話したけど、最終回に向けてのダイゴとレナのドラマの盛り上がりね。そこは非常に引き込まれるものがありましたよ。

──アクション経験者の真地さんから見てティガのアクションはいかがですか?

真地自分でやっていたから分かるんですけど、いかに重みを出すかをすごく意識して演じていたのではないかという印象です。ティガにしろ、怪獣にしろ、50メートル級の大きさじゃないですか。立ち回りからも重量感、迫力が伝わってきました。一方で、レイビーク星人の回ではティガがスピーディな動きをして、そこがまた実に上手く使い分けていましたね。そういう部分もちょいちょい気にしながら観ていましたよ。そうそう、これは僕の出身の倉田アクションクラブの繋がりですけど、ティガのスーツアクターの中村浩二さん。あの方は倉田プロの所属で何度もお会いしています。一度、「動きがいいね~」って『ティガ』の話で盛り上がったことがありますよ。中村さんは『ガイア』には役者としても出演されていましたね。

ナレーターを務めた『ダイナ』/初の顔出し出演となる『ガイア』

──次回作の『ダイナ』にはナレーターとして関わられていますね。

真地『ダイナ』は第1&2話のナレーション収録の際に、スタジオにつるの剛士さんも来ていたんですよ。『ティガ』と違って、今回は主演の彼がウルトラマンの声も当てるということだったんですよね。ただ、どうやっていいのか分からなかったらしくて、ブース内で戸惑っていてね。で、見かねた小中和哉監督から「真地さん、ちょっと教えてあげてください」と言われて指導したんですよ。腹式呼吸で「お腹から声を出して、息を吐くようにハッ!ハッ!ハッ!と言ってご覧」って。彼のすぐ横に付いて「チェア!チェア!チェア!」と言っているのを見てあげて、段々と形になってきたところで「その調子なら大丈夫だよ」と伝えて、それから、つるのさんのアフレコに入ったんです。

──では、先輩のティガからダイナへ掛け声のレクチャーをされたわけですか。

真地そういうことになります(笑)。指導したのは最初だけですが、『ダイナ』では一年間、ナレーション収録でスタジオに通っていたから、収録後にはスタッフを交えて、つるのさんとも何度か食事に行きましたよ。当時は彼もまだ駆け出しで、普通にお店でご飯を食べていても、別にキャーキャー騒がれることもなかったですしね(笑)。その後、彼もブレイクして、ちょうど僕がナレーターを務めていた『さんまのSUPERからくりTV』の打ち上げの際に「お久しぶりです。『ダイナ』のナレーションの真地です」と声をかけたら「あああああっ! ご無沙汰してます!」と喜んでくれて。そういう嬉しい再会もありました。

──ナレーション収録時のエピソードはありますか?

真地『ダイナ』といえば、実相寺昭雄監督の「怪獣戯曲」(第38話)です。実相寺監督といえば、僕の世代だと「ハヤタのスプーン投げ」(※)のインパクトが大きくて、「いったいどんな監督なんだろう?」って、ずっと興味を抱いていたんですよ。『ティガ』でも「花」(第37話)と「夢」(第40話)の2本を撮られていましたが、『ダイナ』の現場で初めてお会いすることができたんです。収録後には台本にサインをいただきました。その際にご自分の筆箱から筆ペンを取り出して、「夢か現か 実相寺昭雄」と書いてくださったのですが、何かそのやりとりが実相寺さんの作品世界そのままといった感じでしたね。それと収録時に思ったのは、普段、台本にはナレーションは「N(※NARRATIONの略)」と書いてあるんですけど、実相寺さんの回だけ「語り」になっているんです。そこからして他の回とは違うものがありました。

──実相寺監督から真地さんへ何かオーダーはあったのでしょうか?

真地ナレーション自体は特にオーダーはなかったのですが、けっこう難しい漢字が多くて「これ、子どもに分かるかな?」とは思いました。当時はまだパソコンがそれほど普及してなくてワープロの時代でしたけど、「青天の霹靂」の「霹靂」とか、そこだけ助監督の手書きになってたりしてね(笑)。それも含めて、実相寺さん独特の世界観だと思うし、この時はいつもの『ダイナ』のスタッフだけでなく、実相寺組の方々も入られていて、何か本編(映画)をやっているみたいな雰囲気でした。

──『ガイア』では、第1話にニュースキャスター役で顔出し出演されていますが、是非その際のお話もうかがえればと思います。

真地これも小山さんからのご依頼でした。『ティガ』、『ダイナ』と関わったんだから、今度の『ガイア』にも何か関わって欲しいと言われて、「じゃあ、出るか!」「え、出るんですか!?」って(笑)。それまではスタジオでの収録でしたが、ここで初めて東宝ビルトに行ったんです。それこそ、ずっと昔からウルトラマンシリーズを撮っていた憧れの場所ですよ。撮影当日は東宝ビルトに到着したら、プロデューサーと制作進行の方がわざわざ門まで出迎えてくださって、さらに楽屋が個室で用意されていたのにも驚きました。それから、メイクと衣装を済ませてステージに入ったら、今後は、助監督さんの「真地さん入りまーす」の声と共に撮影技師さんとかスタッフ全員が拍手で迎え入れてくださってね。「いや、これはNGを出せないな」と。しかもメインの撮影を中断して、先に僕の場面を撮っちゃうみたいなことで、なおさらプレッシャーでした(笑)。

──現場で手厚い歓迎を受けての撮影だったかと思いますが、ニュースキャスター役としてのお芝居はいかがでしたか?

真地監督は村石さんで「緊迫感を出してください」といった指示があったように思いますが、それを受け取って自分なりに考えてやったつもりです。まぁ、撮影自体は問題なく進みまして、終わった後、録音部の方がマイクの取り外しに来た際に「いや、真地さんさすがですね、録音の針の振れ方が一定ですね」と。こっちは別に意識してやっていたわけじゃないんですが、「普通の役者たちにも“こういう声の出し方をしてくれ”と言ってやってくださいよ」なんて言われたことを覚えています。

TDGの“光”をどんどん繋げて行って欲しい

──今年のウルサマ(ウルトラヒーローズEXPO 2021 サマーフェスティバル IN池袋・サンシャインシティ)では、ティガ役で声の出演をされました。久々にティガの声を担当されてみていかがでしたか?

真地25年ぶりに再びティガに声を入れましたが、とても感慨深いものがありましたね。当初は単に掛け声を入れるものだとばかり思っていたのですが、台本にセリフがあったんですよ。「え、ティガがしゃべるの?」って。まずはそこにビックリしてねぇ。やっぱりティガといえば、ダイゴ役の長野博さんのイメージがあるし、そもそも当時、ティガ自身はしゃべらなかったんです。ただ、ウルトラマンである以上、ヒーローとしての雰囲気は出さないといけないし、なんといっても、25年を経て初めて僕がティガとしてしゃべるわけでしょう。そこは非常に気を使いましたね。自分なりのヒーロー像をイメージしてやらせていただきましたが、後で聞いたら評判も悪くなかったみたいで、安心しました。

──今回、平成三部作・TDGについて振り返っていただきましたが、改めて思われることはありますか?

真地『ティガ』、『ダイナ』、『ガイア』と全ての作品に関わることができて、とても光栄に思っています。いや、それにしても『ティガ』から25年も経つとは驚きです。そういえば、『ティガ』当時、別の番組でディレクターから「ピーマンが嫌いな息子のためにティガの声で食べるように言ってくれ」と頼まれたことがあったんです。それで「いつも応援ありがとう。強くなるためにはピーマンも食べないとダメだよ」なんて電話で話したんですが、後で聞いたら、なんと子どもが生でピーマンを食べるまでになったって(笑)。親がいくら言っても聞かないことを、ティガの言うことは聞くんだから、いや、ウルトラマンの影響力は絶大だなと思いましたよね。

──現在、「TDG25周年キャンペーン」が実施中ですが、Blu-ray BOXやDVDで観返す際の注目ポイントを挙げていただければと思います。

真地僕はやっぱり『ティガ』が一番思い出に残っているのですが、歌も名曲なんですよ。V6の主題歌「TAKE ME HIGHER」、エンディングテーマの「Brave Love, TIGA」、この2曲は今もとても好きですね。「Brave Love, TIGA」を歌っている地球防衛団は、メンバーに俳優の唐沢寿明くんも入っていて、彼はアクションクラブ時代の後輩なんです。その関係で今も付き合いが続いていますけど、そういう個人的な思い入れもあります。しかも音楽ってドラマを盛り上げるためには欠かせない大事なパーツでもあり、劇中でも実にいい効果を出しているんですよ。Blu-ray BOXやDVDで観返す際にはそういう部分を是非チェックしてみるのも、また楽しいのではないでしょうか。

──最後にTDGのファンに向けてメッセージをいただければと思います。

真地今はコロナ禍で大変な世の中ですが、円谷プロ作品、ウルトラマンシリーズにはいつの時代も夢がありますよね。『ティガ』、『ダイナ』、『ガイア』と、どの作品も非常にドラマチックだし、現実から離れてそれぞれの作品世界にどっぷりとハマれる魅力があると思います。この機会にTDGを通じて、うっぷんを晴らしてくれたらという気持ちがまずはあります。それと、『ティガ』の「光を継ぐもの」じゃないけど、ウルトラマンシリーズは子どもからおじいちゃん&おばあちゃんまで知らない人はいないですよね。平成三部作・TDGファンの皆さんには、たとえば自分のお子さんに見せてあげるとか、お友達にオススメしてみるとか、どんどん“光”を繋げて行ってもらえれば嬉しく思いますね。

(注釈)
※『ウルトラマン』第34話「空の贈り物」で、主人公のハヤタ隊員がウルトラマンに変身する際に、変身アイテムの「ベーターカプセル」と間違えてスプーンを掲げてしまい、ハタと気付いて放り投げる場面がある。

PROFILE

真地勇志(まち ゆうじ)
1962年8月8日生まれ。神奈川県出身。中学の時、アクション俳優を目指して倉田保昭氏のアクションクラブに入門。その後、桐朋学園芸術短期大学演劇専攻にて本格的に演技を学ぶ。『世界の果てまでイッテQ!』『秘密のケンミンSHOW極』など多数の人気番組でナレーターを務める。日々「声」で表現することの可能性を探求し、バラエティ、報道番組のナレーションからアニメ、洋画吹き替えまで幅広い分野で活躍中。また、大阪芸術大学放送学科教授も務める。

 

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ウルトラマンBlu-ray&DVD パーフェクトガイド
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円谷プロダクション 公式Twitter
@tsuburayaprod

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