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『映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』神谷浩史インタビュー [しんちゃん通信]

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『映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』Blu-ray&DVD が本日(2月10日)発売!ぶりぶりざえもんの活躍がみどころのひとつである本作。そこで今回は2016年に事務所の先輩である塩沢兼人さんから、声の担当を引き継がれた神谷浩史さんにインタビュー。神谷さんが思う、ぶりぶりざえもん、「クレヨンしんちゃん」の魅力をあますことなく伺った。

──『映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者』では、ぶりぶりざえもんが声とともに劇場版に出演するのは16年ぶりということになりました。最初にお話を聞いたときのお気持ちはいかがでしたか?

神谷 ぶりぶりざえもんを演じさせていただくようになって何年か経っていたので、そのうち劇場版にもお呼びがかかるだろうと思っていました。ぶりぶりざえもんの役柄を考えると、出番があるときはきっと重要な役どころで呼んでいただけるんじゃないかなと思っていましたが、まさかこんなに良い役で呼んでいただけるとは。さすが、ぶりぶりざえもんですね(笑)。ぶりぶりざえもんはヒーローであり、スターなんですよ。

──今回はこれまでの劇場版以上に、ぶりぶりざえもんがストーリーに大きくかかわる役どころでした。京極尚彦監督とはどのようなお話をされましたか?

神谷 京極監督から唯一ご提案いただいたのは、「昭和のスターみたいに演じてください」と(笑)。特にぶりぶりざえもんが消えてしまうシーンですね。昭和のスターが本当は身体がボロボロなのに虚勢を張るように、冷たい水たまりの中で「あー、水風呂気持ちいい」だなんてカッコつけて言う。本当は消えてしまう直前なのに虚勢を張って、気がついたらいなくなっている。そんな感じを監督は求められていました。

でも、しょせん、ぶりぶりざえもんは小物なので(笑)。大物感を出すのはピンポイントでここだけなんですよ。普段はちょこまかしている分、大物感が出るシーンで活きてくるのかもしれませんね。

──『ラクガキングダム』の中で、お気に入りのぶりぶりざえもんのシーンやセリフなどがあったら教えてください。

神谷 敵に寝返って、すぐにしんちゃん側に戻ってくるシーンが何箇所もあるのですが、そういう瞬時に態度を入れ替えるところですね。一瞬の逡巡もない(笑)。こういうのってリズムやテンポが大事なのですが、今回はそれがとても気持ちよくって、京極監督はすごくセンスのある監督さんだと感じましたね。

ぶりぶりざえもんはしんちゃんの分身なんです

──ミラクルクレヨンを返そうとするところは、ぶりぶりざえもんなりの気持ちが見えましたね。

神谷 ぶりぶりざえもんを演らせていただくときにいつも念頭にあるのは、しんちゃんが描いたラクガキであり、しんちゃんの一部分であるということです。だから、完全な悪になることもないし、子どもなりの純粋な正義の心もある。やっぱり、しんちゃんの分身なんですよね。

──以前、しんちゃん役を演じていらっしゃった矢島晶子さんからもそのような言葉をかけられたことがあるとお聞きしました。

神谷 はい、矢島さんに最初にかけていただいたのが、「ぶりぶりざえもんがまた喋るようになって嬉しい。ぶりぶりざえもんはしんちゃんの分身で、相棒だからよろしくね」という言葉でした。それを聞いて、「ああ、そうか!」と思ったんです。

しんちゃん役が小林由美子に交代したときには、僕のほうから「ぶりぶりざえもんはしんちゃんの分身で相棒だから、これからよろしくね」と声をかけさせてもらいました。矢島さんにかけていただいた言葉を、そのまま由美子に渡したというわけです。

──アフレコの現場で印象に残ったことは何でしたか?

神谷 空き時間にずっと(一龍斎)貞友さんと喋ってました(笑)。ベテランの方と現場をご一緒してお話させていただくのって、すごく楽しいんですよ。貞友さんをはじめとして、みなさんと現場を共有できて、本当に楽しかったです。

──神谷さんは舞台挨拶で『ラクガキングダム』を「最高傑作」とおっしゃっていましたが、どのような魅力をお感じですか?

神谷 僕の好きなものが詰まっている作品なんです。僕が好きなものとは「王道」なんですよ。王道の定義って難しいと思いますが、『ラクガキングダム』なら「勇者になったしんのすけがミラクルクレヨンでラクガキングダムを救うんでしょ?」と想像ができますよね。「しんちゃんだったら、こういう行動するだろうな」とも想像できる。でも、先の展開が予想できても「やっぱりね」じゃなくて、「そうそう、こういう展開が見たかった!」とワクワクしながら見ることができる作品なんです。観ていて、すごく気持ちのいい作品でしたね。

──しんちゃんとぶりぶりざえもんの絆の強さがこれほど表現されている作品もなかったような気がします。

神谷 そうですね。ぶりぶりざえもんは出てきた瞬間、「救いのヒーロー、ぶりぶりざえもん参上」と言うのですが、しんちゃんはあのキャラクターを描いているときに「救いのヒーロー」という魂を込めているのでしょうね。しんちゃんが助けてもらいたいときに描く絵ですから。

春日部がどうしようもない危機に陥ったとき、最後によくぞぶりぶりざえもんを描いてくれたな、と思いました。しんちゃんがぶりぶりざえもんをどう思いながら描いているのかは、今回の映画を観ていただけるとすごくわかると思います。

塩沢兼人さんに聞きたくて仕方がないこと

──神谷さんは2016年からぶりぶりざえもんを演じていますが、最初に役が決まったときはどんなお気持ちでしたか?

神谷 やっぱり嬉しかったですよ。塩沢兼人さんという弊社の大先輩が演じていらした役ですが、「もう一度、青二プロダクションにぶりぶりざえもんが帰ってきた!」と弊社のスタッフがみんなで喜んでいたんです。それが嬉しかったですね。

『クレヨンしんちゃん』は世代的によく観ていた番組というわけではありませんが、ずーっとバカみたいなことやっているな、と思っていました(笑)。尊敬に値しますし、時代のコンプライアンスにも即した形で、子どもたちが観たいものを大人たちが考えて届けていることはすごく素敵ですよね。

『しんちゃん』はすごいけど、自分には縁がない作品だとも思っていました。それが、ぶりぶりざえもんのオーディションという形で参加できるかもしれないというチケットを渡されたわけです。こんなチャンスは二度とないだろうと思って、すごく気合いを入れてオーディションに臨みました。

──オーディションにはどのようなことを考えて臨まれたのでしょう?

神谷 実は『しんちゃん』とはいくつもご縁があって、テレビシリーズのムトウユージ監督は、僕が初めてレギュラー出演させていただいたNHK『コレクターユイ』の監督ですし、ぶりぶりざえもんのオーディションに使った映像は水島努監督が演出された回でした。水島努監督とは2作品ほどご一緒させていただいたことがあります。

水島監督と一緒にやらせていただいた『よんでますよ、アザゼルさん。』で僕はベルゼブブ優一というペンギンみたいな見た目の男を演じたのですが、水島監督に「カッコよく演じてください」と言われたんです。そのときは不思議でしたが、次にご一緒した『監獄学園 プリズンスクール』の打ち上げで理由を聞いたら、「僕にとってベルゼブブ優一はぶりぶりざえもんなんです」という話をされて、「そうだったんだ!」と。たしかに、ぶりぶりざえもんはあんな見た目ですけど、兼人さんはめっちゃカッコよく演じていました。そのギャップが面白いんですよね。そのことを知った後にぶりぶりざえもんのオーディションが決まったので、これはいろいろなご縁があるなと思ったんです。だから、オーディションに合格したときはとても嬉しかったですね。

プレッシャーはありましたし、誰が演じても兼人さんを知っている人たちなら納得してくれない部分はどうしてもあると思います。ただ、他の誰かに演じられるぐらいなら、絶対演りたいという気持ちでした。それに兼人さんが亡くなったときの当事者だったスタッフも弊社にはいますので、演じることができてよかったな、という気持ちが大きかったです。

──塩沢兼人さんが演じられたぶりぶりざえもんの映像は何度もご覧になりましたか?

神谷 観ました、観ました。ムトウ監督は「観なくていいよ」とおっしゃってくれたのですが、とはいえ、気になるから観ちゃいますよね(笑)。でも、物真似しても仕方ないので、エッセンスとしてリズムや何を考えているかわからない雰囲気などを参考にしました。僕と兼人さんは声質がまったく違うんです。あんなに素敵な声質の方はいませんから。

でも、本当になんであんな見た目のキャラクターをカッコよく演じたのか、兼人さんに聞きたくて仕方ないんですよ! やっぱり天才ですよね。共演者の方たちは、ぶりぶりざえもんの初登場時のことを覚えているはずなので、そのうち聞いてみようと思っています。

──塩沢さんと神谷さんは同じ1月28日生まれです。ムトウ監督は「あとで気がついてゾクゾクした」とおっしゃっていました(笑)。

神谷 ああ、そうなんですよね!

──4年間、ぶりぶりざえもんを演じてこられて、演じ方の変化はあるのでしょうか?

神谷 最初は「こう演じなければ、ぶりぶりざえもんじゃないのでは」という気持ちが強かったです。もともと幅のある役なのに、緊張のせいで視野がすごく狭くなっていました。自分に自信がなかったので、褒めていただいている言葉も素直に受け止められなかったのです。実は最初から道はすごく広かったことに最近気がついた感じですね。今は幅を感じながら、とても楽しく演じさせていただいています。

──神谷さんがぶりぶりざえもんを演じるときに大切にされていることは何でしょうか?

神谷 まずはしんちゃんの分身、相棒であること。あとは、その回で任されている役割が一体何なのか、その中で一番面白いことにどうアプローチしていくか。だから、「ぶりぶりざえもんはこうじゃなければダメだ」ということをやり続けるつもりはありません。僕の中にこだわりはなくて、そのときのスタッフさんのこだわりや、作品が長く続くことによって変化していくものだと思います。それに合わせてぶりぶりざえもんも変化させていけばいいでしょうし、僕も対応できるようにしていかなきゃいけないと思っています。

──卑屈で卑劣で下品と言われているぶりぶりざえもんですが、なぜこんなに愛されているとお考えですか?

神谷 逆にみなさんがどんな風に受け止めているのかは興味ありますね。でも、裏表がはっきりしていて、両方とも透けて見えるキャラクターっていうのは、なかなかいませんよ(笑)。

──最後に、神谷さんが過去の『しんちゃん』の映画作品からお好きな作品を一本挙げるとすると何でしょう?

神谷 最近観た『映画クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦』が面白かったですね! ぶりぶりざえもんがしんちゃんと会って最初にやることが、ちんちんがどっちが大きいかを言い争うことですから(笑)。パンツの中をお互いに見合って「オラのほうが大きい」「いや、私のほうが大きい」と言い合うような本当にくだらないシーンから始まって、最後に「私のちんちんのほうが大きかっただろ」と言って消えていくあたりが本当にすげえな! と思いました(笑)。

──途中で美声を披露して殴られる臼井儀人先生もすごかったですね。

神谷 本当に臼井先生はすごいですね! 僕はラジオの「コサキン」がずっと好きで聴いていたのですが、臼井先生もリスナーだったとお聞きしています。きっと仲良くなれたんじゃないかなぁ。くだらないことをずっとやり続ける大人たちのことが大好きなんです。

PROFILE

神谷浩史(かみやひろし)
1月28日生まれ。千葉県出身。青二プロダクション所属。高い表現力で多彩なキャラクターを演じ分けると共に、ナレーターとしても活躍。主な出演作に『化物語』阿良々木暦役、『黒子のバスケ』赤司征十郎役、『進撃の巨人』リヴァイ役、『おそ松さん』松野チョロ松役などがある。

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Blu-ray&DVD 2月10日(水)発売

映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者
2021年2月10日発売
Blu-ray:¥5,280(税込)/ DVD:¥4,180(税込)

※レンタル DVD 同時発売
発売元:シンエイ動画 販売元:バンダイナムコアーツ

映画 クレヨンしんちゃん 公式サイト

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