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新たな伝説の幕が開く!『コードギアス 復活のルルーシュ』谷口悟朗×中川幸太郎インタビュー[前編][復活のルルーシュ 集中講座]全文掲載

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ファン待望の完全新作映画『コードギアス 復活のルルーシュ』が、いよいよ2019年2月9日(土)より公開される。そこで今回は、谷口悟朗監督と音楽を担当した中川幸太郎さんのインタビューを前後編の2回に分けてお届け。前編では、お二人の出会いの経緯や、「コードギアス」TVシリーズの楽曲制作にまつわるエピソードなど、ここでしか聞けない話が盛りだくさん! お二人の本音トークを見逃すな!

●インタビュー後編はこちら


男性主観の部分を中川さん、女性主観の部分を黒石さんメインでお願いしました[谷口]

──お二人は多くの作品でご一緒にお仕事をされていますが、最初の出会いはどういった経緯だったのでしょうか?

谷口『スクライド』(谷口さんが監督、中川さんが音楽を担当した2001年放送のTVアニメ)の音楽プロデューサーの石川(吉元)さんから中川さんを推薦されて、その時に「あっ、戦隊ものの『ガオレンジャー』の音楽をやっている人か!」とピンときて、OKを出しました。その当時、サンライズの第7スタジオは子供向け番組を中心にやっていたので、そういった番組を担当している人がどういう傾向の音楽を作るのか他のスタッフも想定しやすかったというのが助かりましたね。

中川その頃、僕はまだ仕事を始めて間もなかったので、打ち合わせが初の顔合わせだったんですけど、挨拶して直ぐに具体的な仕事の話をしました。だから、どうして僕が選ばれたのかというようなことを話す間もなく始まって、そして終わりました(笑)。

──黒石ひとみさんと共同で担当された「コードギアス」TVシリーズの楽曲は、どのような形で制作を進めていったのでしょうか? また、谷口さんはどのようなオファーをされましたか?

谷口『コードギアス』は、初期の頃は各方面をダブル体制でやっていたんですよ。なので音楽もダブル。その上で、お二人の割り振りに関しては、男性主観の部分を中川さん、女性主観の部分を黒石さんメインでお願いしました。黒石さんは特にC.C.、あとはギアスの不思議な感じを出すところとかですね。もちろんきっちり別れている訳ではないですけど、何となく男性主観と女性主観で捉えていました。

中川打ち合わせが終わりどういう感じで進めていこうかという話をしながら、石川さんが先頭に立って、黒石さんとの割り振りを決めていきました。

──膨大な量の劇伴が必要になった「コードギアス」TVシリーズの作曲の際は、どのようなご苦労がありましたか?

中川「コードギアス」はなかなか捉えどころが見つけられなくて苦労しました。TV放送が始まってみて、やっと監督の真意が見えてきて、腑に落ちる部分がありました。始めはよく分からなくてやたらめったら数を出していたので、結構ボツになった曲もありましたね。とにかくものすごく広く色んな曲を作ってみて、徐々に狙うべき方向を定めていくやり方でした。

──谷口監督は実際に中川さんから受け取った曲をどのように割り振っていったのでしょうか?

谷口1回目はこちらの発注に対してこういう曲が上がってきたかという感じで聴いて、2回目は発注を抜きにして感覚的に聴きながら合いそうな場面に割り振っていきました。なので、発注とは違う場面で使った曲も多いですね。

今でも忘れられないんですけど、劇場総集編3部作の『I 興道』で次回予告の曲がかかった時に、試写会で観ていてゾワっとしました[中川]

──特報でも使用されていますが、TVシリーズでは特に次回予告の音楽がとても印象に残っています。「コードギアス」の音楽面におけるこだわりはありますか?

中川次回予告の曲は個人的に一番好きですね。元々は次回予告用に別の曲を作っていたんですけど、それが知らない内にボツになって(笑)、放送が始まったらあの曲がかかっていて。それをTVで観ていた時に、すごく客観的に「そうか、こういう使い方もいいな」と思いました。

谷口すみません、どうも(笑)。次回予告はエンディングとセットになるので、それを考えた時に次回予告の楽曲のテンポの方が遅かったりムーディーに聴こえてしまうと、トータルで考えた時に若者の番組じゃなくなっちゃうんですよ。次回予告の楽曲にテンポの速さや力強さがないと、なかなか次を観ようという気持ちになり辛いので。逆に『プラネテス』(谷口さんが監督、中川さんが音楽を担当した2003年放送のTVアニメ)の次回予告は、キャラクターのセリフを中心に構成する作品のスタイルもあって、ちょうど良いテンポ感の合い方でした。これは楽曲の良し悪しではなくて、あくまでエンディングとのフォーマットまで考えたバランスなので責められるべきは私ですね。

──どの曲がどの場面に使われているという話は、作曲者に何も知らされないものなのでしょうか?

中川TVシリーズを制作していく上で、そのような確認は全くないですね。

谷口それをやってしまうと制作が進まなくなってしまうんです。中川さんが日本音楽史上に残るウルトラハイパーな超巨匠だったら話は別ですけど(笑)。

中川僕は曲を納めたら、あとは煮るなり焼くなり好きにやってくださいと思っています。

──2019年3月にはオーケストラコンサートが開催されるなど、「コードギアス」の楽曲は今も多くのファンから愛されています。印象に残っている楽曲を教えてください。

中川今でも忘れられないんですけど、劇場総集編3部作の『I 興道』で次回予告の曲がかかった時に、試写会で観ていてゾワっとしました。自分が関わった作品であんなに興奮したことが今までなくて、「スゲー良い!」と思いました(笑)。

谷口えっ、俺って天才だぜみたいな?(笑)。 

中川いえ、僕が作ったからということではなくて(笑)。いち観客としてゾワっときて、すごく興奮しました。それが自分の曲だったのでありがたいというか嬉しいというか、不思議な感覚になりました。

谷口あそこは一番パンチが欲しかったところなので、やっぱりあの曲がいいなと思いました。

──中川さんの感想を受けて、谷口監督はいかがですか?

谷口石川さんからよく中川さんが愚痴を言っているという話を聞くので…。『プラネテス』の時に、最終回を黒石さんの楽曲で締めたんですけど、それに対して深い恨みを持たれたことがありまして(笑)。これはいかんと思って、次の『ガン×ソード』(谷口さんが監督、中川さんが音楽を担当した2005年放送のTVアニメ)の時は中川さんの曲で終わらせました(笑)。

中川確かに『プラネテス』の打ち上げの時に「自分の曲じゃなくて残念です」というような話をした記憶はありますね(笑)。

谷口目の奥が笑っていなかったんですよ。

中川僕は、『スクライド』の打ち上げの時に挨拶をしたら「とっても使いづらかったですよ」と監督から言われたことが忘れられないですね。

谷口あはははは、すみません。とても良い楽曲ではあるんですけど、TVシリーズの尺の関係で、もう少し編集ポイントを設定して頂かないとなかなか合わせづらかったんですよ。ただ、それは作曲される方の作り方の問題なので、止めろとも言えなくて。

中川当時は技術的な部分で今より編集がしづらかったのもあったんですけど、その時はそこまで頭が回らなくて、勢いに任せてやりたいように作っていました。ただ、年齢と経験を重ねた今はそういうことをしちゃいけないと分かっているんですけど、それによって楽曲の幅が狭くなるんじゃないかとか、勢いが弱くなったら嫌だなとか余計に色んなことを考えて、今回も悩みましたね。

谷口個人的に、中川さんはテレビのときに玉城役を演じておられた田中(一成)さんと同じカテゴリーで、考え過ぎてたまに違う方向に走って行ってしまう傾向がある人だと思っています(笑)。

役者は毎年色々な現場で鍛えられている方々なので、 こちらの要求に対して十分に応えて頂けました[谷口]

──「コードギアスプロジェクト」の始まりとして、2016年より順次上映された劇場総集編3部作は話題となりました。10年が経ち、ルルーシュ役の福山 潤さんらキャストの方々も大きな変化を遂げていたと思いますが、全編新規アフレコを行ってみていかがでしたか?

谷口役者だけじゃなくスタッフも10年のキャリアを積んでいる訳ですから、その積み重ねが(10年前と比べて)マイナスに行っているのかいないのかに関しては気を付けました。バージョンアップを図ってやっと現状維持になるので、10年前の技術をそのまま維持するだけではマイナスになります。役者は毎年色々な現場で鍛えられている方々なので、こちらの要求に対して十分に応えて頂けました。ほとんどの方々が現役で活躍されているのはやっぱりありがたかったですね。

──福山さんの過去のインタビューで、劇場総集編3部作の収録時に第一声を発したら谷口監督から「もっと声を若くして欲しい」と言われたというお話がありましたが、その真意は?

谷口それは、彼が今現在のルルーシュ像として出してきた声が人としてそれなりに成熟した完成されたものだったからです。そうするとC.C.はその上を行かなければいけないし、スザクたちはずっとその横並びでいかないといけなくなるので、恐ろしい敵の幹部ばかりの巣窟みたいな学園になっちゃうんですよ(笑)。主人公が上げてしまうと周りも上げざるを得ないので、もう少し若くして欲しいと伝えました。

──中川さんはどのタイミングで劇場総集編3部作に関わられたのでしょうか?

中川基本的にはTVシリーズの曲を使用したので、新たに作ったのは『I 興道』の最後にかかる「ゼロこそ我等が希望」だけですね。劇場総集編3部作の制作と、そこにTVシリーズの音楽を使用することも最初から聞いていたので、足りないものがあればやるのかなと思っていました。結局1曲新たに作ることになって、具体的な話は聞いていなくて、確かミュージカルの『レ・ミゼラブル』っぽい感じとお伺いしていたんですが、監督違いますか?

谷口違います。

中川えっ、違いますか(汗)。あれ、『ラ・マルセイエーズ』かな。

谷口ああ、民衆の中から湧き上がってきた声が最終的に一つの国歌になるというのは、言われてみると『ラ・マルセイエーズ』に近いのかもしれないですね。だから、最初に上がって来たテイクがすごく難しい旋律だったのか。歌おうと思えば歌えるのかもしれないけど、民衆が集まって自然発生的に生まれるとは思えないような旋律だったので、申し訳ないけどリテイクさせて頂きました。良い意味でダサくして欲しいというか…。

中川それで何回かやり取りを経て、「ゼロこそ我等が希望」が仕上がっていきました。

TVシリーズの曲と新しい曲が上手く組み合わさって 面白いものになっていたら嬉しいなと思っています[中川]

──ゼロ・レクイエムから2年後、『コードギアス 復活のルルーシュ』(以下『復活のルルーシュ』)ではどのように物語が展開されていくのでしょうか?

谷口ホームページで書かれていることが全てなんですが…(笑)。簡単に説明すると、別の時間軸のお話が2つ進んで、それが途中でリンクするという構造になっています。今の段階でこれ以上のことは言えませんね。申し訳ないです。

──では最後に、『復活のルルーシュ』の公開を楽しみにしているファンへメッセージをお願いします。

中川『復活のルルーシュ』では新規の曲を使用していますが、盛り上がってきた時には今までのTVシリーズの曲を使用する構成になっています。打ち合わせの際に、TVシリーズの楽曲も使用するから、合わせて流しても違和感のないものをお願いしますという話がありました。当時の若い気分のままできるのかなという不安はありつつ、TVシリーズの曲と新しい曲が上手く組み合わさって面白いものになっていたら嬉しいなと思っています。その二つの要素を組み合わせるのが一番難しい仕事でしたが、過去の曲もかかるので、新規の曲と一緒に聴いてもらえたらなと思います。

谷口セリフも効果音も音楽も聴こえ方が全く違うので、とにかく劇場で観て頂くのが一番です。音楽に関しては、10年前の中川さんの曲と今の中川さんの曲の微妙な違いは、きっと熱心なファンの方だったら分かるでしょう。音に注目して観てみるのも面白いと思います。ちなみに冒頭にかかる音楽から新規ですので、楽しみにしていてください。

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PROFILE

中川幸太郎(なかがわこうたろう)
2月7日生まれ。東京都出身。作曲家、編曲家。ドラマやアニメ、特撮作品の劇伴音楽を多数手掛け、代表作に『百獣戦隊ガオレンジャー』『仮面ライダーオーズ/OOO』『牡丹と薔薇』などがある。その他、『監獄学園 プリズンスクール』『妖狐×僕SS』『博多豚骨ラーメンズ』など。

<上映情報>

コードギアス 復活のルルーシュ
2019年2月9日(土)より全国ロードショー!

コードギアス 復活のルルーシュ 公式サイト

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