『NOMAD メガロボクス2』放送開始記念 第1期『メガロボクス』復習コラム 第2回 サチオ＆キッズ編
『メガロボクス』は、「あしたのジョー」連載開始50周年を記念して制作された、身体能力を強化するギアを装着して闘う究極の格闘技“メガロボクス”に全てを賭けて挑む人々を描いた、2018年放送のオリジナルTVアニメ。その続編『NOMAD メガロボクス2』のTV放送と配信が、ついに始まった。本作をさらに楽しめるよう、本コラムでは全3回で、第1期『メガロボクス』のストーリーを振り返っていく。第2回は、ジョーを支えた「チーム番外地」の一員・サチオと、その仲間の子供たちに焦点をあてていく。
未認可地区で暮らすストリートチルドレンのサチオ（声：村瀬迪与）と、その仲間のサンタ（声：種市桃子）、オイチョ（声：内藤有海）、ボンジリ（声：れいみ）。4人は共に支え合い、厳しい環境の中でもしたたかに暮らしていたが、ずる賢い大人たちに利用され、煮え湯を飲まされることも多かった。そんな中、偶然、ジョー（声：細谷佳正）に助けられたことで、初めて信じられるかもしれない大人と出会う。
中でもサチオは、メガロニアを目指すというジョーと南部に対して興味を持つ。サチオもまた、とある理由からメガロニアへの参加を画策しており、その真意は胸に隠しながら、ジョーと南部と共に「チーム番外地」を結成し、ギアの知識を活かし、チームのメカニックとしてジョーをサポートしていく。
“ギアレス・ジョー”として、ギアを着けずに試合に臨むジョーたちの公式戦初の相手は、凶暴で知られるボクサー・シャーク鮫島。初戦の独特な雰囲気に飲まれ、鮫島に押されるジョーと南部に、サチオは「1人で戦ってるつもりか」とチームの在り方を問う。その言葉で落ち着きを取り戻したジョーは見事に勝利。そこから順調に快進撃を続け、南部の思惑通りに人気と注目を集めて行く。サンタ、オイチョ、ボンジリの3人も、ジョーの試合には会場へ潜り込んでちゃっかり応援しているのが彼ららしい。
しかし、メガロニアのリングにようやく辿り着いたのも束の間、南部が裏社会を仕切る藤巻（声：木下浩之）と交わしていた密約が露見し、「チーム番外地」の結束はバラバラに。そのなかで、サチオの過去も明らかになってくる。かつて白都コンツェルンでギア開発に携わっていたサチオの父は、自身が発明したアイデアを白都に奪われ、不当に解雇されていた。それがきっかけとなり、立て続けに両親を亡くし天涯孤独となったサチオは、白都を憎んでおり、白都主催のメガロニアを潰したいと考え、ジョーを利用していたのだった。
ジョーと南部とサチオ、一枚岩に思えた「チーム番外地」は、それぞれ身勝手な目的のためにチームを組んでいただけなのか。
だが、共に戦ってきた日々は彼らを変えていた。サチオやチームを藤巻から守るため、決死の覚悟で試合に臨むジョーと南部。サチオもまた、復讐よりも純粋にジョーの勝利を望んでいる自分の気持ちに気づき、試合会場に駆けつける。
全てをさらけ出した後で、それでもなお互いを信じ、思いやるジョーと南部、そしてサチオたちは、血のつながりを超えた本当の家族のようにも見える。
『NOMAD メガロボクス2』では、成長した子供たちがどのように活躍し、ジョー／ノマドと関わっていくのか。第1作目での関係性を踏まえたうえでぜひ注目してほしい。
＜『NOMAD メガロボクス2』放送・配信情報＞
・TOKYO MX：4月4日（日）より毎週日曜 23:00〜
・BS11：4月6日（火）より毎週火曜 24:30～
・各配信サイトにて順次配信中
『NOMAD メガロボクス2』 公式サイト
©高森朝雄・ちばてつや／講談社／メガロボクスプロジェクト
©高森朝雄・ちばてつや／講談社／メガロボクス２プロジェクト
