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新作OVA『テニスの王子様 BEST GAMES!!』川口敬一郎監督インタビュー

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数ある名試合の中から、人気の高い対戦カードを再びアニメ化する『テニスの王子様 BEST GAMES!!』。待望の第2弾は「乾・海堂 vs 宍戸・鳳」と「大石・菊丸 vs 仁王・柳生」のダブルス2本立て! そこで今回は、川口敬一郎監督に各試合の見どころや注目ポイントなどを伺った。

必殺技についても海堂の「ブーメランスネイク」の迫力とか、劇場での上映を意識したところはあります

──『テニスの王子様 BEST GAMES!! 乾・海堂 vs 宍戸・鳳/大石・菊丸 vs 仁王・柳生』では監督だけでなく、脚本も担当されていますね。

川口『BEST GAMES!!』シリーズをやる直前に、1作目(手塚vs跡部戦)の脚本を手掛けた広田光毅さんと仕事をする機会があり、そこで初めて脚本を書いたんです。その流れで『BEST GAMES!!』のお話を頂いた時、プロデューサーに「脚本もやっていいですか?」と軽いノリで言ってしまったんです。でも「テニプリ」は長年携わっているスタッフや関係者の方が多く、皆さんの「テニプリ」愛もすごいので、いざやるとなったら「これは一筋縄ではいかないな…」と思いました(笑)。

──監督と脚本、両方を担当されてみて作業的にはいかがでしたか?

川口今回は脚本だけでなく絵コンテを描くことも決まっていて、それを想定して書いたので、自分用のメモ的な部分も加えられましたね。あと、脚本の段階から「絵コンテではこうしたい」という自分の希望を伝えられたので、それ以降の作業がラクになったというのもあります。ただ、言い訳できる要素は減りました。あとで何かあった時に「でもシナリオではこうなっていたし…」みたいな(笑)。あと、こういう取材があった時に、全部一人でしゃべらないといけないことになりました。

──今回はシリーズの2作目ということで、前作からの変化などはありますか?

川口1作目の手塚vs跡部戦で見えてきたことや反省を踏まえるという点があり、そういう意味では、より濃い内容にできたかなと。尺的には変わらないんですけど、ダブルスが2試合ということでキャラクターが多く試合の見せ方も変わっているので、前作以上の見応えはあると思います。必殺技についても海堂の「ブーメランスネイク」の迫力とか、劇場での上映を意識したところはあります。「菊丸バズーカ」もカッコよく仕上がっていて、特に柳生の「レーザービーム」からの流れはキャラクターデザインの石井明治さんが原画を描かれていて、非常に作画映えするシーンになっていますね。

正直、乾と海堂には地味なイメージがあったんですけど、全然そんなことはないなと

──では、今回描かれるダブルスの2試合について、見どころをお聞かせください。

川口原作の流れ的にどちらも青学側がメインにはなりますけど、乾・海堂vs宍戸・鳳戦は先輩後輩コンビの対決、大石・菊丸vs仁王・柳生戦は同級生コンビの対決という感じです。何気に今回は、2試合とも青学側が負ける展開なんですよね。でも乾・海堂に関しては、二人が今回の反省や課題と向き合いつつ終わるという感じになっているので、そこは最後にグッとくるところかなと。原作では監督のスミレ先生のセリフで締めていたけど、アニメでは乾と海堂のシーンで完結させるようなアレンジにしています。本編でも言われていることですけど、得るものはあった試合ということに焦点を当てています。

──それぞれの戦い方の違いも注目ポイントですね。

川口乾・海堂vs宍戸・鳳戦は最初からお互いをライバル視していたけど、大石・菊丸vs仁王・柳生戦は戦っているうちに認め合っていくという感じですね。大石も菊丸もまずはダブルス内での葛藤があり、それが試合を通して昇華していく。そんなイメージがありました。仁王と柳生も最初は大石たちのことを、たいした奴らじゃないと感じていたと思うんですよ。だけど試合中にどんどん進化していく大石と菊丸を見て、最終的に自らのパワーリストを外し、相手を認めたことを示す。あのまま試合が続けば青学が勝てたのかなと思わせる部分もあって、その辺りに原作の作りの巧さを感じました。内容的には、どちらも“負けていない試合”という感じです。

──今回のエピソードを通して、改めてキャラクターに面白さを感じたところは?

川口それぞれのキャラクターに思い入れができましたね。正直、乾と海堂には地味なイメージがあったんですけど、全然そんなことはないなと。乾は寡黙キャラっぽいけど本当はめっちゃ面白いし、海堂は普段から斜に構えた感じで怖そうな雰囲気だけど意外とデレる(笑)。本編を作っていくうちに、彼らのそういう魅力に気づいていった感じでした。宍戸も今回のエピソードで結構好きになりましたね。レギュラー落ちから這い上がる回想シーンもありますけど、この試合を描くことになった時、冒頭はあのシーンから始めたいというイメージが、割と最初からありました。

今回のエンディングはそれぞれ試合をする4人で歌っている新曲なので、音楽的にも盛り上がるかなと

──仁王と柳生は、原作連載時と今とでは印象が変わっている部分もあったかと思います。

川口そもそも青学の対戦相手は、みんな初登場時は悪そうなキャラで描かれていますからね(笑)。仁王と柳生もあまりイメージが固まっていなかったこともあり、原作では意外と会話が少ないんですけど、今回は“今”に寄せるため、セリフをいくつか足させてもらっています。試合後の2人も、彼らが試合を楽しんでいたということがわかるやりとりをしていて、その辺は原作と比べてもらっても面白いかと思います。仁王のしゃべりにも「ぜよ」とか「ぴよ」とか加えたりして、そういう調整はしていますね。

──ちなみに、今回のアフレコ現場で印象に残っていることはありますか?

川口原作ではスミレ先生が言っていたセリフを手塚のセリフに変えたりと、色々アレンジしている箇所もあるんですけど、そういう時にキャラクターに合ったニュアンスを役者さんから提案して頂くことがありましたね。不二のセリフも甲斐田(ゆき)さんの提案で、ちょっと言い回しを変えたりして。そこはもう「テニプリ」歴の長い役者さんたちなので、長くキャラクターとつき合っているからこそ細かいニュアンスを理解してくれるというか、そういうキャスト陣であることも「テニプリ」の魅力のひとつだなと思いました。あと、今回は立海のモブキャラ役で若い役者さんも2人ほど出ていたんですけど、現場ではめっちゃ緊張されていましたね(笑)。

──1作目では応援上映なども開催されましたが、そうしたファンの反応に触れてみていかがでしたか?

川口元々はOVAとして作っている作品ですけど、1作目のイベント上映が楽しかったので、また次も映画館で楽しんで頂きたいと思いましたね。あれが2作目へのいい刺激になりました。あの時すでに2作目の絵コンテは上がっていたんですけど、お客さんたちの反応を踏まえて変更したところがあるので、今回はテンポ感がかなり良くなっているはずです。応援上映のノリやすい雰囲気も意識したので、より応援上映向きの作品になっていると思います。あと、今回のエンディングはそれぞれ試合をする4人で歌っている新曲なので、音楽的にも盛り上がるかなと。乾・海堂&宍戸・鳳はカッコイイ系の曲、大石・菊丸&仁王・柳生は少しコミカルな曲という感じで、どちらも違うテイストで珍しい組み合わせの曲なので、面白い試みができているかなと思います。

僕自身も「テニプリ」が楽しくなってきて、立海キャラにも思い入れを感じるようになりました

──続く3作目では不二vs切原戦が予定されていますが、意気込みをお聞かせください。

川口構成としては同じシングルスの手塚vs跡部戦に近いんですけど、次回は不二と赤也を推していく試合になります。まだ絵コンテの段階ですが、早く皆さんにお見せできるように頑張ります。いよいよ3作目ということで僕自身も「テニプリ」が楽しくなってきて、立海キャラにも思い入れを感じるようになりました。例えば、立海戦では乾vs柳戦がありますけど、そういう他にもやってみたい試合が出てきましたね。でも、そこは脳内で作った気になって、ひとまず先を進めていきたいと思います。

──最後に「テニプリ」ファンへのメッセージをお願いします。

川口今回はとにかく登場キャラクターが多いので、カットインのシーンを入れたりして、たくさんのカットを見せられるような工夫をしています。アップの表情も増やして、より画面に集中していただけるような構成になっているかなと思いますね。前作に引き続き撮影処理も頑張って、汗もキラキラとしているので、一瞬たりとも目を離さずにご覧頂けたらと思います。

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PROFILE

川口敬一郎(かわぐちけいいちろう)
アニメーター、アニメーション監督、演出家。『MÄR-メルヘヴン』(第53話以降)で初監督を務め、以降数々の作品を手掛ける。近年の主な監督作品は『中間管理録トネガワ』『ISLAND』など。

<上映情報>

テニスの王子様 BEST GAMES!! 乾・海堂 vs 宍戸・鳳/大石・菊丸 vs 仁王・柳生
2019年4月5日(金)より2週間限定イベント上映!

<Blu-ray&DVD発売情報>

テニスの王子様 BEST GAMES!! 乾・海堂 vs 宍戸・鳳/大石・菊丸 vs 仁王・柳生
2019年6月25日発売
Blu-ray:¥6,000(税抜)
DVD:¥5,000(税抜)

【音声特典】
●キャストオーディオコメンタリー
 「乾・海堂 vs 宍戸・鳳」 
  津田健次郎(乾 貞治 役)/喜安浩平(海堂 薫 役)
楠田敏之(宍戸 亮 役)/浪川大輔(鳳 長太郎 役)
 「大石・菊丸 vs 仁王・柳生」 
  近藤孝行(大石秀一郎 役)/高橋広樹(菊丸英二 役)
  増田裕生(仁王雅治 役)/津田英佑(柳生比呂士 役)
【映像特典】
●完成披露上映会ダイジェスト(2019年3月24日@丸の内ピカデリー)
 出演:近藤孝行/高橋広樹/津田健次郎/喜安浩平/楠田敏之
    増田裕生/津田英佑/浪川大輔(※VTR出演)
●青学vs立海ダブルス対決!最強のペアはどっち?!
 出演:近藤孝行/高橋広樹/増田裕生/津田英佑
●ノンテロップオープニング 
●CM&PV
【封入特典】
●ブックレット(8P)
【仕様】
描き下ろしスリーブケース

テニスの王子様 アニメ公式サイト

テニスの王子様 BEST GAMES!! 特設サイト

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