STORY

2人の出会い~
「俺がずっと探していたのは、君だったんだ」

ついに、ハイジ(小出恵介)は見つけた。共に夢を叶える仲間の、切り札にして、最後の1人を。彼の名はカケル(林遣都)、18歳。ハイジが4年生になる寛政大学に、この春から通う新入生だ。高校時代に天才ランナーと呼ばれた彼の走りをその目で確認したハイジは、戸惑うカケルを半ば強引に、自らが寮長を務める竹青荘に入居させる。まかない付きで3万円という破格の家賃には、陸上競技部に入部して毎朝5キロ走るという入居条件があった。ハイジの作るうまい料理のために、喜んで走り続ける8人の住人は、まだ誰もハイジの野望に気付いていなかった。

ハイジの宣言~
「10人で力を合わせて、箱根で頂点を目指そう!」

ハイジの突然の箱根駅伝出場宣言に、唖然とする9人。それもそのはず、ハイジとカケル以外は全員、陸上とはかけ離れた者ばかりだ。ニコチャン(川村陽介)は、2浪に1留で25歳のヘビースモーカー。法学部のユキ(森廉)は、すでに司法試験に合格済みの頭脳派。ヴィジュアル系の顔立ちから、その名がついた王子(中村優一)は、愛する漫画の山の中で暮らす漫画オタク。キング(内野謙太)はクイズオタクの雑学王で、やたら日本語がうまいムサ(ダンテ・カーヴァー)は、アフリカからの超マジメな国費留学生。神童(橋本淳)は心優しい性格で、竹青荘の良心と呼ばれている。新入生のジョータ(斉藤慶太)とジョージ(斉藤祥太)は、女の子にモテることしか考えないお気楽な双子の兄弟だ。

カケルの反乱~
「あなたに、走ることの何がわかるんですか?」

「素人が、無理です!」強く反対したのは、なぜかカケルだけ。だが、ハイジには勝算があった。「ニコチャンは陸上経験者、双子とキングはサッカー、ユキは剣道、神童は往復10キロの山道を歩いて通学、ムサに秘められた潜在能力は測りしれない」一応監督である竹青荘の大家・田崎(津川雅彦)のゆるい励ましも受け、翌朝から箱根を目指す日々が始まった。驚くことに皆、カケルと遜色のないペースで走っている。「もしかして、行けるのか?」カケルの期待を一瞬で壊したのは、青い顔で息も絶え絶えの王子だった。最初の課題は、予選会出場条件の「5,000メートル17分以内」をクリアすること。皆で真剣に走った結果、問題は33分の王子だけ。しかし、どんな時も前向きなハイジは、とりあえず走り切った王子を「凄い進化だ」と、称える。

ハイジ、倒れる~
「速さだけじゃダメだ。そんなのは虚しい」

記録会で、ぶっちぎりの速さを見せつけたカケルに、名門校六道大学のエース藤岡(渡辺大)が声をかける。彼とハイジは高校の同級生だ。「奴も復調してきたな。膝の故障さえなかったら、毎年箱根で会っていた」藤岡の言葉に驚くカケル。彼の完璧な走りに刺激され、カケルの中に焦りと欲が生まれる。 漫画に夢中な王子と、呑気に酒盛りをする皆に、カケルの不満が爆発する。「もっと練習しろよ!」その時、ハイジが初めて怒った。「漫画と同じように、走ることを好きになれと言ったそうじゃないか。その言葉こそ、本当の君だ」そう言いながら、バッタリと倒れるハイジ。選手兼監督兼コーチ兼マネージャー兼管理人からくる過労だった。ハイジは、病院に附き添うカケルに問う。「長距離選手に対する、一番の褒め言葉って何かわかるか?」「速い…?」「俺は、強い、だと思う」

10人の挑戦~
「ここまで、一緒に来てくれて、ありがとう」

人が変わったかのように、過酷な訓練を重ねた王子は遂にタイムをクリア、寛政大学は予選会に向けて、夏の合宿訓練を開始する。近くでは、ライバルの東京体育大学も合宿、カケルの高校の同級生・榊(五十嵐隼士)の姿もあった。「そいつ監督を殴って、俺たちの最後の1年を棒に振ったんですよ」挑発的な榊の言葉に「知ってるよ」と平然と答えるハイジ。夏が終わり、秋になり、予選会の日がやってきた。寛政大学は最下位の9位ながら見事に通過、ついに箱根への切符を手に入れる。年が明けて1月2日、箱根駅伝のスタート地点、東京大手町。1区を走る王子は、プレッシャーに勝てるのか? 風邪を引いた神童は? そして何よりも、ハイジの膝は──? 「最高の朝だよな、カケル」1本の襷にすべてを賭けて、ついにレースが始まった──。

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配給:松竹
(C)2009「風が強く吹いている」製作委員会