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『ガールズ&パンツァー』 水島努監督、フィンランド大使館インタビュー取材同行レポート

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ファン待望の「最終章」第1話の劇場上映が12月9日に決定し、期待が膨らむ『ガールズ&パンツァー』。 今回、監督である水島努さんがフィンランド大使館から取材を申し込まれ、インタビューに応じるためにフィンランド大使館を訪問することとなった。国の窓口とも言える大使館からの依頼を受けるという珍しいシチュエーションであることから、特別に取材に同行させてもらったので、インタビューの様子をリポートしよう。

今回の取材のそもそものきっかけは、劇場版にてフィンランドの戦車BT-42を使用する継続高校が登場したことに始まっている。
継続高校は劇中のその活躍ぶりからファンからも大きく支持され、その結果一部の熱心なファンは世界で唯一となるBT-42の実車を見るために、フィンランドのパロラ戦車博物館に足を運んで見学をし、熱心に写真を撮る姿が見られるようになった。しかし、こうした状況にフィンランド本国の方が驚く。パロラ戦車博物館は、博物館としてはマイナーな存在であり、決してアクセスのいいところではない。そんな観光名所でもないはずなのに日本からはるばる戦車を見るためだけにファンがやって来ている。さらに、パロラ戦車博物館の改装をクラウドファウンディングで呼びかけたところ、多くの日本のファンが賛同したことも判った。

こうしたフィンランドの戦車に関わる日本人のちょっと変わった状況は、現地のメディアなどでも取り上げられ本国でも話題となっていたのだ。こうした経緯を経て、ちょっと変わった角度からフィンランドにスポットを当てた『ガールズ&パンツァー』に注目したフィンランド大使館が水島監督に直接話を伺いたいということから、今回のフィンランド大使館へ訪問してのインタビューが実現したのだ。

フィンランド大使館では、報道・文化を担当する参事官であるマルクス・コッコさんが水島監督を出迎えた。
挨拶も早々に投げかけられた質問はやはり『ガールズ&パンツァー』という作品の発想について。マルクスさんからは、「女子高校生と戦車という奇抜なアイデアはどのように生まれたのか?」、「フィンランドの戦車を使うというアイデアはどこから来たのか?」という質問が投げかけられた。

「企画自体は私が監督を請ける前から決まっていたことなんですが、戦車という乗り物はどうしても”戦争の道具”なので、戦争の雰囲気を外すために女の子が乗った方が純粋にスポーツとして戦車同士の戦いを楽しめるのではないかと思いました。フィンランドという国は、日本にとってはミステリアスな国であると同時に、どこかに憧れがありました。そうしたイメージを含めて、いつか登場させたいと思っていました。ただ、テレビシリーズでは間に合わなかったのでぜひ劇場版で出させていただこうと、スタッフみんなの意見が一致しての登場となりました」(水島)

その後、マルクスさんに代わってフィンランド大使館の広報部に所属する、堀内都喜子さんがインタビューを行った。堀内さんはフィンランドに在住していたという経験を活かして、フィンランドと日本をつなぐ仕事に就いたそうだ。
インタビューは、『ガールズ&パンツァー』がどのように作られていったのかという作品制作の背景からはじまり、水島監督のミリタリー的なこだわり要素、そして劇中での継続高校の活躍に関する描き方などについて質問がなされた。
「TVシリーズでは、”継続戦争”から継続高校という名前だけがトーナメント表に載っていたんですが、ファンはそこからいろいろと調べて「継続高校はフィンランドだ」とすぐ判ってしまいましたね。みなさん、いろんな思い入れがあると思うんですが、個人的には継続高校が影の主役でいいかなと考えていたところがありまして。最初と最後でセリフを持っていかせました。あのミステリアスな雰囲気や「静」から「動」へと変わるイメージが、不勉強ではあるんですが私のフィンランドのイメージですね」(水島)

こうした水島監督のコメントに関して、堀内さんは「すごくクールなところがフィンランドらしいなと思いました。ちょっと冷めて見ていたり、疑り深く見ていたりと、素直な人たちなんですがみんなで集まって大騒ぎするのではないというところ、本当はその場に混じりたいけど素直に入って行けない感じは、フィンランドのイメージに近いです」と感想を語っていた。

インタビューは、堀内さんが質問するだけではなく、水島監督も作品を作る上で気になっていたフィンランドの文化や作品に関する反応について質問するようなシチュエーションもあり、インタビュー取材というよりも対談に近い雰囲気で取材は終了。最後に、それぞれに話をしてみた感想を聞いた。

「大使館というところは今まで行ったことが無かったので、どんな雰囲気でどんな質問をされるのか……と構えていたんですが、逆にこちらからいろいろと質問をさせていただき、本当に勉強させていただきました。思わぬ収穫というか、これからの最終章に反映させられるものがいっぱいあったので嬉しかったです」(水島)

「『ガルパン』という戦車と女子高生という組み合わせた作品を手掛けているというとことで、水島監督がどんな方なのかという不安と、映像の監督というと皆さんこだわりが強くて気難しいイメージがあるのでちゃんと話をしてもらえるかどうかという不安がありました。もちろん、水島監督もすごくこだわりがある方ですが、こちらの質問に気さくに答えていただけて良かったです。今回はお会いできて貴重なお話が聞けました。ありがとうございました」(堀内)

【フィンランド大使館、東京 ホームページ 記事】
アニメをきっかけに、新たなフィンランドファンが増加中− 「ガルパン」の水島努監督に聞く

『ガールズ&パンツァー 最終章』制作決定PV

「ガールズ&パンツァー 最終章」第1話 2017年12月9日より新宿バルト9、シネマサンシャイン池袋ほか全国59劇場にて、劇場上映!

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