レポート | 舞台「幽☆遊☆白書」

『舞台「幽☆遊☆白書」其の弐』本日開幕!ゲネプロレポート公開!!

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『舞台「幽☆遊☆白書」其の弐』が12月5日(土)、東京・品川プリンスホテル ステラボールにていよいよ開幕。それに先がけて行われたゲネプロの様子と、公演に向けてのキャストコメントをお届けする。

原作は言わずと知れた冨樫義博の大ヒット漫画で、昨年8月から9月にかけて初の舞台化。想定外の事故で亡くなった浦飯幽助が、エンマ大王の息子・コエンマから霊界探偵に任命され、妖怪盗賊の剛鬼・蔵馬・飛影から闇の三大秘宝を取り返すところまでが描かれた。
今回はタイトル通りその続編となっており、初演のオリジナルキャストたちが再集結している。脚本は、前回と同じく伊藤栄之進(御笠ノ忠次)が担当。そして演出は、伊藤に加えて加古臨王、コエンマ役・荒木宏文の3人が手がけることが発表され、話題を呼んだ。

新型コロナウイルス感染予防対策のため、囲み取材のかわりに配信されたキャストコメントには、浦飯幽助役の崎山つばさ・桑原和真役の郷本直也・蔵馬役の鈴木拡樹・飛影役の橋本祥平・コエンマ役の荒木宏文が1人ずつ登場。

まず崎山は、「今回はいろいろ気にすることがたくさんあるんですが、それを逆手にとって、より勢いのあるカンパニーとなって作品を届けられるように頑張ってきました」と語った。続く郷本は、前半にある自身の見せどころについて「役者人生の中でも1番プレッシャーを感じている」としつつも、「役者冥利に尽きるとはこのことなので、全身全霊でお届けする」と意気込んだ。鈴木は、「今回は少年漫画独特の熱量と、舞台だからこそできる熱量が組み合わさった最高の作品だと思っています」と本作への自信を見せ、橋本は「3人演出家さんがいるんですが、アドバイスが別角度からもらえるので、隙のない舞台に仕上がったんじゃないかなと思います。好きなキャラクターはもちろん、それ以外のキャラクターにも注目してもらいたいです」と語った。そして最後に登場した荒木は、しっかり前作のBlu-rayの宣伝をしつつ、「豪華なキャストにも課題を与えて、模索しながら作った作品です。舞台演劇として、隅々まで楽しんでもらえる作品になっていると思います」とキャスト兼演出家らしいコメントで締めくくった。

※舞台のネタバレを含むゲネプロレポートは写真の後をご覧ください。

上演時間は休憩ありの約2時間。12月15日(火)まで東京公演が行われ、その後は大阪公演(COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール)・京都公演(京都劇場)と続く。ファンキャスとニコ生にて配信も実施。12月30日(水)の大千穐楽生中継だけでなく、幽助・桑原・蔵馬・飛影それぞれをメインとした映像が配信される回などもあるので、会場に足を運べない方も、配信スケジュールをチェックしてみてほしい。

※以下、ゲネプロレポートです。舞台のネタバレを含みますのでご注意ください。

ついにゲネプロがスタート。まずは霊界案内人のぼたん(平田裕香)が登場し、マスクの着用や手指の消毒などの感染予防対策を呼びかけた。ちなみに蔵馬によれば、あの飛影でさえ舞台からハケるたびにちゃんと消毒しているそうだが、あまりに速すぎてぼたんには見えないとのこと。
そして、アニメのオープニング「微笑みの爆弾」が流れて迫力のアクションシーンが展開されたのち、おしゃぶりをくわえたコエンマが登場。初演で、幽助たちのこれまでの歩みを映像で振り返るというかたちをとっていたこともあり、今回はその続きである四聖獣との戦いを視聴しようとする。しかし原作漫画やアニメで飛影たちと四聖獣との戦いの間にあった、自身の門下生選考会エピソードが省略されることに怒った幻海(エリザベス・マリー)が「修行シーンは少年漫画の鉄板だぞ!」と乱入。その模様を、コミカルなダイジェストで振り返ることに。
なんとか幻海に満足してもらったあと、ついに四聖獣編へ。心に寄生して人々を凶暴化させる“魔回虫”が人間界に放たれたと知らされた幽助と桑原は、それらを操る虫笛を破壊するため、魔界にある四聖獣のアジト・迷宮城へ向かう。そこに、コエンマから協力を依頼された蔵馬と飛影も現われて、4人は玄武・白虎・青龍(榎木智一)、そしてリーダーの朱雀(木津つばさ)との激しい戦いを繰り広げるが、そのころ人間界では“魔回虫”に寄生された人間によって、幽助の幼馴染の雪村螢子(未来)がピンチに陥っていた……。
追加キャスト発表時、四聖獣のうち青龍と朱雀の名前しかなかったため、玄武戦と白虎戦があるのか心配になった原作ファンの方もいるかもしれないが、きちんと描かれているのでご安心を。岩でできた身体をバラバラに飛ばして攻撃する玄武は、頭部やしっぽなどの各パーツをアンサンブルキャストが持って舞台上を駆けまわることで見事に表現。そして「何が起きても黙ってろよ!」という桑原の言葉から始まった白虎戦は、キャストコメントで郷本が“役者冥利に尽きる”と語っていたように、演出家から役者への絶大な信頼を感じさせる衝撃のワンマンショーとなっていた。詳細はぜひ、その目で確かめてほしい。青龍戦では常人では捉えることもできないハイスピードバトルを舞台ならではの手法で見せ、朱雀戦では一幕ラストにふさわしく、プロジェクションマッピングや照明を駆使した、大迫力のバトルが展開された。圧巻の必殺技はもちろんだが、修行を通して大きく成長した幽助や、そんな幽助に感化されて変化しつつある飛影、それを見守る蔵馬など、今後いいチームになっていきそうな4人の関係性も見どころだ。

20分の休憩を挟んで始まった二幕は、垂金権造に捕らえられた妖怪の少女・雪菜(田上真里奈)の救出編。幽助と、雪菜に一目ぼれした桑原は屋敷に乗り込み、垂金に雇われた闇ブローカー・戸愚呂兄弟(兄:中河内雅貴・弟:片山浩憲)と対峙。その裏では、垂金や左京(荒木健太朗)らブラック・ブック ・クラブの間で、この勝敗を予想する賭けが行われていた。
舞台でどう表現するのか注目が集まっていた戸愚呂兄弟が、ついに登場。身体を武器化できる兄は体勢を低くして移動したり、弟の身体に絡みついて盾になったりと、その人ならざる異常な動きを見せており、不気味さがひしひしと伝わってくる。一方の弟は、終始冷静で無駄な動きをまったくしない。絶対的強者のオーラを放つ佇まいが印象的だった。そして、ぼろぼろになりながら、戸愚呂兄弟に何度も立ち向かう幽助と桑原の熱演から、一瞬たりとも目が離せない。
ダイジェストながらも、しっかり修行編を盛り込むなど、前回同様にキャスト・スタッフの原作愛を感じさせる作りとなっていた『舞台「幽☆遊☆白書」其の弐』。またラストは、原作でも屈指の人気を誇る暗黒武術会編への期待がますます高まる展開となっているので、今後の動向にも注目だ。

関連記事:本編に加えバックステージ映像など、豪華映像特典を収録したBlu-ray&DVDは2021年5月26日(水)発売!

『舞台「幽☆遊☆白書」其の弐』公演情報

【公演日程】
2020年12月5日(土)〜12月15日(火) 品川プリンスホテル ステラボール(東京)
※12/4公演が中止、東京公演初日が12/5に変更
2020年12月18日(金)〜12月20日(日) COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール(大阪)
2020年12月23日(水)〜12月30日(水) 京都劇場(京都)
※ファンキャス配信・ニコ生配信も実施! 詳細は公式サイトへ!

【スタッフ】
原作:冨樫義博「幽☆遊☆白書」(集英社「ジャンプコミックス」刊)/脚本:伊藤栄之進/演出:伊藤栄之進・加古臨王・荒木宏文/舞台美術:松生紘子/技術監督:寅川英司/舞台監督:田中 翼/照明:大波多秀起(デイライト)/音響効果:天野高志(RESON)/映像:藤田陽平・横山 翼(O-beron)/衣裳:小原敏博/ヘアメイク:木村美和子(raftel)・車谷 結(raftel)・嘉山花子・馬場明子/演出助手:木下マカイ(Platina)/アクション:六本木康弘/音楽:佐々木久夫(SeanNorth)/デザイン:羽尾万里子(Mujina:art)・天野果菜(Mujina:art)・小関洋美(Mujina:art)/宣伝写真:金山フヒト/Webデザイン:EAST END CREATIVE/制作:Office ENDLESS/主催:舞台「幽☆遊☆白書」其の弐製作委員会

【キャスト】
浦飯幽助:崎山つばさ/桑原和真:郷本直也/蔵馬:鈴木拡樹/飛影:橋本祥平/雪村螢子:未来/ぼたん:平田裕香/幻海:エリザベス・マリー/朱雀:木津つばさ/青龍:榎木智一/雪菜:田上真里奈/左京:荒木健太朗/戸愚呂弟:片山浩憲/戸愚呂兄:中河内雅貴/コエンマ:荒木宏文 他

【ストーリー】
霊界探偵として蘇った浦飯幽助は、人間界と霊界の平和を守るため、桑原、蔵馬、飛影という頼もしい仲間と共に次々と現れる凶悪な妖怪たちを倒していく。
そんな彼らの前に、因縁めいた強敵が立ちふさがり―
人間界・霊界・魔界、次々と舞台を変えながら、徐々に激しさを増していく戦い、深まっていく物語の先にあるものは...。


▼舞台「幽☆遊☆白書」其の弐 公式サイト
http://officeendless.com/sp/yuhaku/
▼舞台「幽☆遊☆白書」其の弐 公式Twitter
@yuhaku_stage ハッシュタグ #舞台幽白
▼バンダイナムコアーツBD&DVD 特集サイト
https://v-storage.jp/butai_yuhaku/

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