【4話収録】
■第17話「二人のお客さま」
　ハイジが山に来て三度目の春――。ある日、山小屋に牧師が訪ねてきた。今度の冬こそハイジを学校に通わせるよう勧めるためだ。しかし、おんじは頑としてそれを聞き入れない。今のままでハイジは十分幸せだと、考えていたからだ。おんじと牧師の話し合いが物別れに終わった頃、村に叔母のデーテが帰ってきた。デーテは、ハイジをフランクフルトへ連れていこうと考えていたのだ……。
■第18話「離ればなれに」
　フランクフルトで一、二を争う裕福な家の娘の遊び相手として、ハイジを連れていく――。自然に囲まれて暮らす方が幸せだと考えるおんじは、もちろんデーテの話を真剣には聞き入れない。おんじの態度に業を煮やしたデーテは、ハイジをうまく言い含めてとうとう小屋から連れ出してしまう……。ハイジが連れていかれた事はおんじやペーター、そしてペーターの祖母にも大きな衝撃と悲しみを残す……。
■第19話「フランクフルトへ」
　ほんの少しの間買い物に出るだけだと考えていたハイジは無理矢理デーテに連れられ、ついにフランクフルト行きの汽車に乗せられてしまう。ハイジの抵抗もむなしく、すっかりなじんだアルムの山は彼方へと消えていく……。見も知らぬ土地へと向かうハイジの胸は不安に揺れた……。そんなハイジを乗せた汽車はやがてフランクフルトに到着、ゼーゼマンの屋敷へと向かい、令嬢のクララと対面する……。
■第20話「新らしい生活」
　ゼーゼマン家の一人娘・クララは足が不自由で、車椅子で暮らす少女だった。執事を務めるロッテンマイヤーはマナーも何も知らないハイジにあきれて一から教え込もうとするが、ハイジは山の暮らしを夢に見ながら眠り込んでしまう……。翌日、ハイジの新生活が幕を開けた。しかし、山の暮らしが忘れられないハイジの姿を見て、クララはハイジを山に帰らせようと考える……。

製作年度：1974

第17話　脚本：大川久男／絵コンテ：池野文雄
第18話　脚本：大川久男／絵コンテ：富野喜幸(現：富野由悠季)
第19話　脚本：大川久男／絵コンテ：山崎修二
第20話　脚本：佐々木 守／絵コンテ：黒田昌郎

原作：ヨハンナ・スピリ／シリーズ構成：松木 功／音楽：渡辺岳夫／場面設定・画面構成：宮崎 駿／キャラクターデザイン・作画監督：小田部羊一／美術監督：井岡雅宏／撮影監督：黒木敬七／録音監督：浦上靖夫／プロデューサー：高橋茂人／演出：高畑 勲／制作：ズイヨ－映像、フジテレビ　他

ハイジ：杉山佳寿子／おじいさん：宮内幸平／ペーター：小原乃梨子／デーテ：中西妙子／クララ：吉田理保子／ロッテンマイヤー：麻生美代子／ナレーター：沢田敏子　他