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2016.05.20 19:11UP

「コンクリート・レボルティオ~超人幻想~」氷川竜介コラム「超人探訪記」更新!第18回「等身大超人の量産化」

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文:氷川竜介(アニメ特撮研究家)

 西暦1971年には、世代交代した児童視聴者が中心となって「第二次怪獣ブーム」が起きた。特に『仮面ライダー』は第2クールから「変身」にポーズとかけ声をつけた点で子どもたちの「ごっこ感覚」を刺激して、爆発的なヒット作となった。特に次々と新手の登場する等身大の「怪人」という概念は、特撮番組を新たなステージへと導いた。同年末、ケイブンシャから「原色怪人怪獣大百科」という図鑑が発売され、ベストセラーとなる。映画とTV番組に登場した「怪獣」と「怪人」を五十音順で並列化し、身長・体重・出身等スペックを明記した上で「初出作品データ」を添えた点が画期的だった。書名に「怪獣」「怪人」と併記しなければならなくなるほど、大きなムーブメントだったわけだ。

 TVの時代に合わせて大量消費物となった「怪獣」には、単なる動植物の巨大化を超えるオリジナリティが要求されていた。それゆえ「人間が2人はいって演技する」等、人間から離れた形態の独創的アイデアは枯渇気味となりがちである。1972年の『ウルトラマンA』では「怪獣よりも強い超獣」という新概念を打ち出し、より装飾的でカラフルにエスカレートすることで、この問題に対処したほどだ。一方の「怪人」は、タイツ、ベルト、ブーツなど衣装を適用することで特殊造形物を頭部や上半身に絞りこみ、クモやコウモリなど一目で分かる意匠を前面に出すシンプルさが新鮮で、たちまち大人気となった。コストダウンの方便だったにせよ、それが新たな価値を生み出すあたり、実に日本的である。

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