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2016.01.18 14:52UP

「コンクリート・レボルティオ~超人幻想~」氷川竜介コラム「超人探訪記」更新!第13回「超人能力、その目的の変容」

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文:氷川竜介(アニメ特撮研究家)

「正義、平和、自由」。怪剣クロードは超人が戦う目的を3点に絞りこんで、大衆へ突きつけた。フィクション世界のヒーローは、1970年初頭までこうした抽象的な言葉を掲げてきたし、観客もそれで納得していた。近年、「みんなの笑顔のために」「安心して暮らせるように」など、より具体的に目標を語りかけるようになっているのとは少し差がある。

 その間に、価値観をひとつに絞りこむことへの賞味期限切れが起きて、断層が形成されているのではないか。断層のひとつが1970年の安保条約改正で、第13話のベースとなった1968年10月21日の「新宿騒乱」もまた、そのシンボルである。この暴動は新左翼による反戦運動のピークで、武装したデモ隊およそ2000人が新宿駅で電車や施設を破壊、機動隊と衝突して逮捕者743人を出した大事件だった。

 横須賀では米軍の原潜寄港を阻止する活動が起きたし、同じ新宿駅では米軍のジェット燃料タンク車(通称米タン)が爆発している。つまり戦中の反動で「平和」が標榜されてたとしても、水面下で日本は戦争に荷担していた。基地化された日本に真の意味での「自由」はまだない。「正義」と言ってもイデオロギー対立となった冷戦構造の中で、誰のためのどういう正しさなのか。そんな疑問の爆発が暴動となったわけだ。

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